バールは釘を抜く時に使用する以外にも、テコとして重いものを持ち上げる、ハンマーのように叩く、壁の解体など、さまざまな用途で使用される工具です。
今回はバールでの釘の抜き方を説明していきます。
バールの使い方 -釘を抜く方法とコツ
バールでできることは?
バールとはどんな道具?
特徴
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どんな道具?
バールは、金属製の長い棒状で先端の片方がL字に曲がった形状、もう片方が薄く平たい刃状になった工具です。ものによって先端の形状が違っており、用途によって使い分けるようにします。
バールの種類や、さまざまな使い方については別ページで詳しく紹介しています。
バールでの釘の抜き方
表面から釘を抜く時
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使用するのはカジヤ
バールの一種であるカジヤは両端が釘抜きとして使用できる、釘抜きに特化した道具です。釘を挟むため先端がV字に割れています。I字側の先端の形状はL字側よりも薄くなっており、釘の頭が捉えやすくなっています。
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①先端を打ち込む
釘を抜きたい時、その釘が飛び出ていれば材料を傷つけることなく簡単に引き抜くことができますが、頭がピッタリ打ち付けられていたり、しっかり釘締めされて少し埋まっていたりすることがほとんどのはずです。
釘の頭が木材から出ていない場合は、刃の薄いI字側の先端を少し立てて金づちで反対側から叩いて打ち込み、釘の周辺の木材を少し掘り込みます。
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②釘頭をつかむ
V字に割れ目に釘の頭が引っ掛かりつかめるところまで打ち込みます。
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③釘頭を少し浮かせる
すくうようにして木材から頭を浮かせましょう。
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④釘頭が出たところ
釘と木材との間に少し隙間ができます。この時、材料に目立つ傷ができてしまいます。
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⑤L字側に持ちかえる
今度はL字側の先端の方を使って少し浮いた釘に滑り込ませるように、後ろから金槌で叩いて釘頭をしっかり掴んでいきます。
もし先端の形状が両側が釘抜きではなくこのようにL字の釘抜きだけの場合は、こちら側で初めから掘り込んで釘頭を掴めばOKです。
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⑥テコのようにして抜く
釘頭を掴んだ状態で、バールの先端を後ろに倒すことで軽い力で釘を引き上げることができます。短い釘ならこれで簡単に抜けますよ。
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⑦一回で抜けきらなかった場合
1回で抜けなかった時は、今度は釘の胴部に向かってV字の溝を食い込ませてしっかり掴み、またバールを後ろに倒して引き抜きます。
頭のない釘でもこのように胴部にバールを食い込ませることができるので、抜くことが可能です。
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釘を抜いた跡
釘を抜いた後は穴の周りに削れた傷が残りますので、そのまま処分するのであればこの方法が簡単です。
材料を再利用したい場合は別の方法で外すことを試してください。
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引き抜く時の凹みを防ぐには
テコのようにして釘を引き抜く時に、バールと木材の接する面が凹んでしまうことがあります。その時は、薄い板をバールの下に敷いて直接材料に当たらないようにすることで凹みを防げます。
材料と材料の間にバールを入れてはずす
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①バールを差し込む
インテリアバールを使用して釘を抜いていきます。
平たい刃状になっている先端を利用して材料と材料の間に隙間を作っていきます。一度に全体を外そうとせず、少しずつ横にずらしながら隙間をあけていきます。 -
②材料をバールで押し上げる
バールが材料にある程度差し込まれて引っ掛かった状態になったら、テコの原理を利用して材料を押し上げることで釘が抜けます。
材料に刺さったままの釘を抜く時は、釘の先端部分から叩いて釘頭を出すことで、釘抜きやペンチで簡単に引き抜けます。
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材料を外した跡
材料を釘で固定している場合、接着剤を併用していることがあります。その場合は、釘は抜けても接着剤が材料にしっかり食いついているため、接着面がボロボロになってしまいます。
接着剤を使用していない時は、釘がスッと抜けるため穴は残りますが表面はきれいです。
まとめ
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バールでの釘抜きは、やり方を覚えてしまえばとても簡単な作業です。
DIYで製作したものを解体したい時なんかには持っているとその作業がはかどります。金づちの反対側が釘抜きになっているものもありますが、釘抜きに特化した形状であるバールとでは作業の楽さが全然違いますよ。
金づちの相方として1本持っていても良いですね!