お気に入りに追加されました
メニュー

DIYとは?

DIYとは

DIY(ディーアイワイ)とは英語の「Do It Yourself(ドゥ イット ユアセルフ)」の略で、直訳すると「自分自身でやる」です。プロではない人が自分の力で小物や家具を作ったり、壁紙や床の修繕・張り替えを行ったりするなどの活動のことを指します。

DIYの歴史

DIYの誕生

  • DIYの始まり

    DIYという言葉が生まれたのは今から約80年ほど前、1945年の第二次世界大戦の終戦後に遡ります。
    激しい空襲により大きな被害を受けたイギリスの街ロンドンでは、「破壊されてしまった街を自分たちの手で復興させよう」と国民運動が起こりました。
    そのスローガンとして「Do It Yourself(D.I.Y.)/他人任せにせず何でも自分でやろう」という言葉が使われたのです!

    この運動はイギリス中に広まり、そしてヨーロッパ中へ、アメリカへと広がっていきました。
    「街の復興」として広がっていたDIYは、その後アメリカでは「レジャー」としてDIYを楽しむという概念へと変化して、その文化が根付いていったのです。

    そして1960年代後半、アメリカでは資材や工具を販売する専門店、現在のホームセンターが誕生し、DIYはさらに発展していきました。

  • 日本でのDIY

    日本にもDIYという考え方が入ってきます。
    1969年には島根県に日本初のホームセンターがオープンします。
    そして現在のホームセンターのスタイルを最初に取り入れた店舗が1970年初頭にでき始め、さらにDIYが広まっていきました。

  • 日曜大工=DIY?

    日本では、1950年代から「日曜大工」という言葉が一般的に使われており、大工ではない人が休日や余暇に簡単な木工作業をすることを指していました。
    やがて「日曜大工」という言葉の代わりに「DIY」という言葉が使われる様になっていきました。
    ほぼ同義として使われてはいますが、DIYには木工作業だけでなく、家の修繕・改善も含まれているため、現在では日曜大工として行う内容も範囲が広がってきたと考えても良いでしょう。

DIYの文化

なぜDIYをするのか

  • 脱・大量消費

    街の復興から始まったDIYですが、現代ではなぜDIYの意識が根付いているのでしょうか。

    日本では、1950〜70年頃に高度経済成長期を迎え、大量生産・大量消費の時代に突入しました。
    生活は豊かで便利な時代になりましたが、大量生産はものの値段を安くし、どんどん使い捨てるようになりました。
    それは資源の枯渇問題や地球環境問題などの弊害として今では世界的に大きな問題となっています。

    DIYはそんな文化に対抗する運動としても広がりを見せているのです。

  • 個性を生み出す

    大量生産されたモノ達は安い値段で個性のない画一的なデザインのものばかり。
    不要になったらまた買い換えれば良い、という風に粗末に扱われているように感じられます。
    そうならないように、既製品に一手間加えてアレンジすることで個性を生み出したり、自分で暮らしに必要なものを作ってみたりすることで、モノに対して付加価値が生まれ、愛着が湧き、大切にしようという気持ち、充実感や達成感が生まれてきます。
    古くても自分で修繕することで長く使えるようにもなります。

    こうした生活の知恵こそが現代のDIYと言えるでしょう。

DIYを始める動機

  • いつDIYを行う?

    DIYは今の暮らしの中で必ず行わないといけない、というものではありません。

    DIYを始める動機は大体2つのパターンに分かれます。

    ・暮らしのでの不便さや、困っていてどうしても行わなくてはいけない場合
    ・DIYが趣味、DIYを理念としている場合

    この2つに限って見ると、当てはまる人は少なくなってしまうかもしれません。
    しかしDIYが自分たちの暮らしに付加価値を加えてくれる、楽しい、自分好みにしてくれるなどといったように、私たちの心や生活を豊かに彩ってくれる物として捉えれば、取り入れてみようという方が広がっていくでしょう。

  • DIYへの心持ち

    DIYは「自分で行うから安くできる」ということばかりではありません。
    もちろん、専門業者やプロに頼むことを自らの手で行うことで安く済ませられることもありますが、自分の住まいに合ったもの、自分が作りたいものを1から作ろうとすると、材料を揃え、道具を揃え、時間も費やすことになり、大量生産された安価な品物よりもはるかにコストがかかってしまうということはよくあることです。
    1回限りのDIYだとすると、本職の方に頼んだ方が仕上がりも良く、コストも掛からないとなるかもしれません。

    自分自身がこれからの暮らしの中でどう過ごしていきたいかを考えてみてください。
    住まいに手を加えながら、自分らしい暮らしを自ら作っていくというならば、長い目で見た時に制作やメンテナンスで使用する道具への投資が高額だった、という気持ちは少しはなくなるでしょう。
    住まいで使うものに対しても、長く愛用できるものを探したり、大切にできるものを見つけようとする気持ちもDIYに繋がっていきます。

  • DIYは暮らしを作る1つの手段

    DIYのアイデアや情報は、インターネットやSNSを使用すればたくさん見つけることができます!
    日本のアイデアだけではなく、海外のアイデアも取り入れて、住まいを少し変えたり、足したりして、初めはできることからDIYしてみると良いでしょう。

    少しでもDIYに挑戦してみようという方が増えると嬉しく思います。

DIYの種類

  • DIYのジャンルには、木工などの製作と、住まいの補修・改善・維持・管理といくつか種類があります。

木工・製作

  • ・自宅で使う棚や机などの家具作り
    ・小物や装飾作り
    ・ウッドデッキ作り
    ・柵、塀の設置
    など

住まいの手入れ・セルフリノベーション

  • ・壁紙の張り替え
    ・壁の塗装
    ・壁床の左官作業
    ・腰壁作り
    ・フローリング、クッションフロア など床のはりかえ
    ・床のワックスがけ
    ・ふすまの張り替え
    ・ドアノブの交換
    ・蛇口など水回りの交換
    など

庭の手入れ

  • ・庭木の剪定
    ・草刈り
    ・花壇づくり、花類の育成や植え替え
    ・池の自作
    など

リメイク

  • ・家具の塗り替え
    ・リメイクシートを貼る

小屋・住宅作り

  • 家や小屋などの建築物において建築基準法で定められた規定のなかでDIYでも設計可能な範囲が決まっています。
    家を建てる場合は「建築確認申請」を役所に提出してから行います。
    木造の平家もしくは2階建て以下なら延べ床面積100m2までなら、自身で設計・施工・監理を行い、無資格で自宅を建てることが可能です。
    ただし、電気、ガス、水道、インターネット回線などの工事はDIYではできず、有資格者や指定業者でなければ行えません。

     

DIYとxxxの違い

DIYとハンドメイド

  • ハンドメイドとは

    ハンドメイドは「手作り」を意味する英単語です。
    機械が作るのではなく、人の手で作る物のことをハンドメイドと呼んでいます。
    この機械が作るというのは電動工具などを使用しないという意味ではなく、自らの手で動かして作ること、手作業で作ることを指しています。

    DIYした作品も手作りに含まれるためハンドメイドと呼ぶことができますが、DIYには住まいの修繕という内容も含まれるためDIY=ハンドメイドとは言えません。
    またDIYはプロではない人が自分の力で行うこととされていますが、ハンドメイド作品にはプロが作ったものも含まれている所が大きく違います。

    ハンドメイドの一部にDIYの作品が含まれているというふうに考えるとわかりやすいでしょう。

DIYとクラフト

  • クラフトとは

    英語でcraftというと、技能、技術や、手工業、仕事、そして工芸、手芸という意味があります。
    クラフトは特に手芸という意味で使われているのを目にすることが多いですよね。
    手芸は主に糸や布を使用して行う手仕事のことです。
    裁縫や刺繍、編み物などの服飾系、家庭内の実用品を製作することが含まれます。

    他にもガラス工芸や陶芸、彫金、彫刻、ペーパクラフトやデコパージュなどの紙工芸、ワイヤーアートなど、手先で行う技術を指すことが多いです。

    作るという点ではクラフトとDIYと近い部分がありますが、DIYは暮らしに基づいているという点で違っています。

まとめ

  • DIYは料理と同じで、暮らしや生活のための1つの技術です。
    もちろん休日や余暇のレジャーや趣味としての楽しみ方もあります。

    これからの社会で、生活の知恵として、文化として、さらに多くの方へ取り入れられ広まっていくことで、DIYがライフスタイルへと変わっていくことでしょう!