壁に棚板を取り付けるための棚受け金具・ブラケット。家の壁にちょっとした収納が欲しい時によく使う金具ですが、どんな種類があるのでしょうか。また、たくさんあるブラケットからどれを選べば良いのかを解説します。
棚受け・ブラケットの選び方と種類
棚受け金具・ブラケットとは

棚受け金具の基礎知識
棚受け金具・ブラケットとは
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棚受け金具とは、壁に棚板を取り付ける際に使用する金具のことです。英語でブラケット(Bracket)とも呼ばれます。
壁に直接金具を取り付けて、上に棚板を乗せて使用する方法が一般的で、床に設置する家具のように置く場所を選ばず、壁の空いているスペースを有効利用できるため、設置場所が自由でインテリアとしても人気があります。ただし、住宅の壁には石膏ボードが使用されていることがほとんどなので、ボードアンカーを使用したり、壁裏の下地(柱)にビスが留るようにしたりして、取り付ける際には強度を持たせることが重要です。
棚受け金具・ブラケットの種類
固定式
- 色・形・サイズが豊富
棚柱
- 高さをいつでも変えられる
折りたたみ式
- 使用しない時は畳める
複数段あるタイプ
- 1つの金具で複数段
板のサイズが決まっているタイプ
- 見た目がスッキリ
- 板の両サイドに付ける
その他
- 吊り下げ式
- 埋め込み式
特徴とメリットとデメリット
一覧
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固定式
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可動式の棚柱タイプ
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折りたたみ式
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複数段あるタイプ
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板のサイズが決まっているタイプ
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その他、吊り下げや埋め込みも
固定式

取り外す予定のない場所にぴったり。1番種類の多いのが決めた場所に取り付けて使用するタイプの棚受け金具です。
基本の形がL字型で壁と板に接する部分にねじ穴があいているのでそこからネジ留めします。
棚受け金具の強度を上げるため筋交いが入っているタイプや、金具に凹凸をつけているタイプなどがあります。デザインも豊富で、装飾が施されているものや、シンプルな中にアクセントを加えた物などがあり選ぶのが楽しくなります。
可動式の棚柱タイプ

収納するものが時々によって変わる場所にぴったりです。
棚柱(レール)という棚受けを引っ掛けるための穴が複数開いている縦長のパーツと、専用の棚受けをセットで使用するタイプです。
棚柱を壁面に取り付けることで、収納する物の高さが変わっても棚受けを引っ掛ける位置を変えるだけで細かく調整ができるようになるので、複数段の棚を設置する時に大変便利です。
棚柱にはいくつか種類があり、棚板が前に迫り出したタイプでレールと棚受け金具が目立っているもの(棚柱は2本)や、3方壁に囲まれた奥まった場所に取り付けるタイプでレールも薄く金具の目立たないもの(棚柱は4本)があります。
チャンネルサポートや、ダボレールと呼ばれることもあります。
折りたたみ式

使用頻度の少ない場所に。
金具が折り畳めるようになっていて、使用する時だけ棚板を開くようにすれば、場所もとらずとても省スペースです。
棚として使用するよりも、折りたたみテーブルや折りたたみ作業台のように使用することが多そうです。
複数段あるタイプ

1つの金具に対して棚板を複数枚乗せられるタイプです。
棚板が複数になることでたくさんものが乗せられるようになるので、重量には十分注意して使用するようにします。金具の耐荷重をよくチェックしてください。
板のサイズが決まっているタイプ

見た目をすっきりさせたい時にぴったりなタイプです。
板の両サイドに金具をはめ込むようにして使用するため、金具と板がセットで売られていることが多いです。棚板と金具が一体のような見た目で、棚受け金具の存在感が薄くスッキリしています。
棚板を好きなものに変更することが難しいので、使用する際は用途をしっかり決めてからにすると良いです。
その他、吊り下げや埋め込みも

他にも、天井から吊り下げるタイプや、金具が全く見えなくなる埋め込みタイプ、パイプをひっかけられるタイプもあります。
壁が床と垂直ではない場所に取り付けることのできる角度が自由な棚受け金具もあるので、階段下に棚をつけたい時にはそちらを使用してください。
棚受け金具・ブラケットの選び方
デザインで選ぶ
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豊富なデザインから、ご自身の好みに合うものを探し出してください。
シンプルなものや、装飾がたくさんついているもの、カラーバリエーションも様々です。
乗せる棚板が足場板ならアイアンの無骨な棚受けを選んだり、フレンチシックなお部屋ならアールヌーヴォー調のカーブが優雅な棚受けを選んだり、ナチュラルな木に合わせてカラフルな棚受けを選んだりしても良いでしょう。
強度・耐荷重で選ぶ
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棚の上に乗せるものによっては重さを気にして棚受け金具を選ぶ必要があります。
棚受け金具には耐荷重が設定されていますので購入前にチェックするようにしてください。棚受け金具が多くする、金具の数を増やすほど耐荷重は大きくなります。棚板が横に長くなると棚受け金具2つでは支えるのに不安が出てきますので、その場合には金具を増やすことで支える力が上がります。金具の種類によりますが、1m以上の棚板の場合は3つ以上金具をつけると安心です。
材質で選ぶ
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棚受け金具は様々な材質で製造されています。
素材の見た目で選ぶのも良いですが、使用場所によっては適さないものもありますので注意が必要です。屋外で使用する場合は錆びにくいアルミ製やステンレス製にして、木製や樹脂製は避けた方が良いでしょう。素材の雰囲気を楽しみたい方には、真鍮やアイアンでできた棚受け金具もおすすめです。
棚板の幅に合わせて選ぶ
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棚受け金具のサイズに適した棚板の幅が大体決まっています。
金具は棚板の幅の3分の2以上の長さがあるものを使用してください。棚板に対して取り付ける棚受け金具が小さすぎると、ものを乗せた時に金具と取り付けた壁に負荷がかかりすぎて破損する場合がありますので、サイズは必ず守るようにしてください。
まとめ
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棚受けは、インテリアに合わせて好きなデザインのものを選ぶことが多いと思いますが、使用する場面や、セットする板の大きさ、対荷重に合った大きさを意識して選ぶことも重要です。
取り付けてみて失敗した、ということの無いように選びましょう!