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金属類の切断工具の種類と選び方

金属類の切断工具とは

金属を切断するための電動工具は種類があります。高速切断機、ディスクグラインダー、チップソーカッター、丸ノコなどがあり、それぞれの特徴を理解して注意して使用する必要があります。間違った使い方をすると大怪我に繋がりますので、必要な作業に合った工具を選ぶようにしましょう。

まずはじめにチェックしよう

金属類を切断する工具の選び方

  • 切断材料に合わせて工具を決める

    金属を切るといっても、板状のものからパイプ、アングル、棒状のものなど様々です。また、鉄、鋼鉄、ステンレス、アルミなど金属の種類も様々。
    工具によって得手不得手があります。
    パイプやアングルなら高速切断機を、板状の金属ならチップソーカッターを、棒状のものや固定されて取り外せない部材の切断にはディスクグラインダーを使用するなど、作業に合わせた工具を選ぶようにしましょう。

  • どんな場所で使うかで工具を決める

    取り回しのいい工具や、据え置き型の工具と形状が違えば使いどころが違ってきます。
    室内の施工でよく使う場合はチップソーカッターやディスクグラインダー、大きい金属の加工や多量の加工を行う場合は据え置きの高速切断機を使用するなど、無理に手持ちの工具で作業しようとしないことが怪我や失敗をしない要因になります。

工具ごとの得意な切断材料

  • 高速切断機

    高速切断機

    • 大きい材料
    • ステンレス
    • 焼き入れ鋼
  • グラインダー

    ディスクグラインダー

    • 鉄筋、全ねじ
    • レンガ、タイル
    • コンクリート
    • ブロック
  • 丸のこ

    チップソーカッター(切断機)

    • 金属板
    • 金属サイディング
    • パイプ、アングル
    • アルミ
    • 軽量鉄骨
    • 塩ビ
  • 丸のこ

    丸ノコ・卓上丸ノコ

    • 木材
    • アルミ
    • 塩ビ

特徴とメリットとデメリット

一覧

  • 高速切断機

  • ディスクグラインダー

  • チップソーカッター(切断機)

  • 丸ノコ・卓上丸ノコ

高速切断機

径が305~405mmの大きめの切断砥石を取り付けた卓上設置型の切断工具です。主に金属類の切断が用途です。土台部分のバイスに固定した材料に対して、アームを操作して切断を行います。
【メリット】
・卓上で長時間の連続作業向き
・ランニングコストが安価
・45度までの角度切りができる
・キックバックしにくい
・パイプやアングルの切断も簡単にできる
・大きな材料も切断可能
・ステンレス、焼き入れされた材料の切断も可能

【デメリット】
チップソーは取り付けられない
・大きくて重く持ち運びに向かない
・火花の飛散が多く、煙もでる
・多少切断の精度が出にくい
・バリが出やすい
・切り口が焦げる

ディスクグラインダー

ハンディタイプの切断工具です。砥石やダイヤモンドカッター、サンディングディスクを取り付けることで、切断、研削、研磨など幅広い用途で使用されます。金属類やタイルの切断ができます。
【メリット】
・小型で持ち運びしやすい
・切断も研磨もできる
・面でカットできる
・固定されたものの切断もできる
・レンガ、タイルのカットも可能

【デメリット】
・チップソーの取り付けはできない
・手に振動が伝わってきやすい
・固定がしづらい
・ディスクの径が小さく、大きいものが切りにくい
・パイプやアングルのカットでズレができやすい
・火花の飛散が多い(金属類の切断)
・精度が出にくい
・バリが出やすい
・アルミのカットには向かない

チップソーカッター(切断機)

鉄工用のチップソーを取り付けた丸のこです。木工用の丸のこと同じ形をしていますが、作業時の負荷を感知して安全に作業できるようなモーターを搭載していたり、切り粉(鉄粉)集じんボックスに入った時に溶けないように金属板が入っていたりと、金属切断に合わせた性能になっています。卓上タイプもあります。

【メリット】
・切断の精度が高い
・切断面が美しい
・バリが出にくい
・火花が少ない
・切断スピードが速い
・他に比べると切断音が小さい
・鉄板のカットも可能
・軽量鉄骨、アルミ、塩ビの切断が可能

【デメリット】
・チップソーが高価
・チップソーの消耗が早い
・傾斜のついた切断はできない
・ステンレスの切断には向かない

丸ノコ・卓上丸ノコ

木工用のチップソーを取り付けて、木材を切断するための電動工具です。チップソーカッターと形状はほぼ同じなので、刃を付け替えれば木材も金属もどちらも切断できると思われがちですが、用途が変われば機体の性能もちがいます。木工用の丸ノコで金属の切断すると、火花で本体や集じんバッグが溶けたり穴が空いたりすることもあったり、モーターの性能や回転数が違っているためキックバックが起こる可能性もあり危険です。金属の切断には利用しないようにしてください。

【メリット】
・木材の直線カットができる
・石膏ボードのカットも可能
・アルミサッシの切断は可能

【デメリット】
・曲線はカットできない
・金属のカットはできない(一部金属以外)

豆知識

他にも金属を切る道具がある

  • バンドソー

    バンドソー

    バンドソーとは帯状の刃を回転させて材料を切断する工具です。
    据え置きタイプが多いですが、現場で使用しやすいハンディタイプもあります。上記で紹介していた工具と比べると、細かい切断や、角度切りもスムーズで、ゆがみが少なく、仕上げの加工に使用されることが多いです。
    特徴は、火花の飛散が少ない、粉じんが少ない、刃が消耗しにくい、曲線のカットもできるなど多々あります。現場作業では近頃主流になってきています。