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木材への穴のあけ方と種類

木材に穴をあけたい時は

穴あけ加工には径の小さいものから、数センチほどの径の大きものなど様々あります。穴を開けるための工具も様々ありますので特徴と一緒に種類を説明していきます。

穴あけ工具の使い方

使用前に準備すること

  • 穴を開ける前に

    穴あけ作業の際には、当て板とクランプを用意してください。
    当て板は材料の下に敷いて置き、作業台の傷を防ぐ役割と、木材の割れを防ぐ役割を持ちます。

    また、穴あけの際には両手で電動ドリルを持って作業することが多いため、材料を固定していないと怪我や材料の破損の原因となります。
    準備が面倒、と思うかもしれませんが安全と仕上がりのために用意しましょう。

  • 割れの防止のために

    木材に穴あけをすると、貫通する時の勢いで木が割れてしまうことがあります。
    この割れを防ぐために、当て板の上に材料を押さえるようにして置き、当て板まで穴をあけてしまうことで、貫通時の突き抜ける勢いが減り割れを防ぐことができるようになります。

    仕上がりを気にする穴あけ作業には、当て板必ず使用しましょう。

穴あけ用ビットの種類

  • 様々な径の穴あけ

    木材に穴をあける加工には、3mm程度の小さい穴から、数センチもある穴まで、用途に合わせ様々です。
    穴あけ工具は電動ドリルにセットして、回転させることで穴をあけることが可能になります。

  • 右から、
    【下穴錐】
    3mm程度の小さい穴をあけます。

    【木工用ドリル】
    木材に貫通穴を開ける際に使用します。
    先端がネジ状になっています。

    【竹用ドリル】
    木工用よりも刃が鋭く、硬い木や繊細な竹にも美しく穴をあけることができます。

  • 【ボアビット(座ぐり/フォスナービット)】
    底が平らな状態で掘り込めるビットです。

    【ホルソー】
    薄いのこぎりのような刃を丸めて台座にセットしたビットです。
    材料を丸くくり抜きます。

下穴錐

  • 組み立て前の準備に

    下穴とは、ネジが入っていく際に道標になる穴のことです。
    下穴を開けておくことで木材が割れるのを防ぐ役割もあります。

  • 下穴をあけるときには、当て板の上で作業するか、当て板や作業台の外側に穴の位置をずらして板や台に傷がつかないように作業するようにします。
    径の小さい穴なので、穴あけで割れができにくいため、あまり場所を気にせず作業ができます。

  • ネジの太さに合わせた小さい穴があきました。

    した穴をあける際には、垂直に穴あけするように注意してください。
    穴が斜めだと、組み立てたときにネジの端が突き出てしまった、ということが起こってしまいます。

木工用ドリル

  • 木材に穴をあける

    木工用ドリルは先端の部分がネジ状になっていて、穴あけの中心にしっかり食い込ませ、安定して穴あけができるようになっています。
    竹用ドリルの先端は錐状になっているため、センターを取りやすくなっていて、竹や硬い木でもずれにくいようになっています。

  • ダボを入れるためや、丸棒や、紐を通すためなどの用途の穴あけでよく使用されます。

  • センターを決める

    穴を開けたい位置に印をつけておき、ドリルの先端を合わせます。
    この時、ビットを触ると手を切ってしまうこともありますので触らないようにしてください。

    また、連続していくつも穴をあける時には、先端工具は摩擦でかなり高温になっているため冷めるまで触らないようにしてください。

  • 穴をあける

    センターが決まったら、電動ドリルを高速回転させて穴をあけていきます。
    穴を掘り進めると木屑がどんどん排出されます。
    下の当て板に達するまで穴をあけましょう。

  • 穴があいたらドリルを引き抜きます。
    この時も先端は回転させたまま上に引き上げるようにしてください。回転させないで引き抜くと、無理やりになってしまいドリルビットが痛んでしまいます。

  • 木屑の違い

    木工用ドリルと竹用ドリルでは木屑の細かさが少し違います。
    木工用ドリルの方が大きくザクザクと切り込んでいき、竹用ドリルの方が薄く削り取っていくように穴あけされます。

    竹用ドリルの方が同じように穴をあけても切り口も美しく仕上がるのが特徴です。

ボアビット・フォスナービット

  • ビットの形状

    ボアビット(フォスナービット)は、そこが平らな状態で掘り込んでいけるビットです。
    周りには小刀のような刃が並び、内側にノミのような刃がついていて、ドリルの径のまま真っ直ぐ削り取っていくことができる形状になっています。

    座ぐり穴をあける時に主に使用します。スライド蝶番を取り付ける時などに活躍します。

  • 座ぐり穴をあける

    座ぐりとは、ネジ頭や座金などが飛び出ないように、面から一段下がった穴をあけることです。
    貫通させず、材料の途中まで穴をあけるのに使用します。

  • 穴の深さは掘り進めながら随時チェックします。
    電動ドリルであける際に、垂直に掘り進めなければ穴の深度が斜めになってしまうので、真っ直ぐあけることを意識してください。

ホルソー

  • ホルソーの形状

    ホルソーは台座と丸まった薄いのこぎりのような刃がセットになった穴あけ工具です。中心の軸はドリルになっています。
    丸まった刃は径に種類があり、必要なサイズ1つを台座の溝にひっかけて使用します。

  • センターを合わせる

    軸のドリル部分をセンターに合わせて回転し始めます。

  • 刃が当たり出したら

    刃が材料に当たり始めたら、刃がスムーズに回転する程度の力加減で抑えながら切り進めていくようにします。
    刃が垂直に当たって、写真のように綺麗な円を描くように作業してください。

  • 刃を回転させる時、何度も小刻みに回転を止めたりすると引っ掛けた刃が外れてしまうことがありますので、切り進めている最中は刃は常に回転させた状態にします。
    刃を押し込みすぎて回転に負荷がかかり、止まってしまうというのが力の入れ過ぎです。
    スムーズに回転し続ける強さがちょうど良い力加減です。

  • 繰り抜けたら

    材料の反対側まで到達したら、ホルソーと一緒に繰り抜いた部分が外れます。

  • 作業後の先端は摩擦でかなりの熱を持っていますので、冷めるまで待つか、作業用手袋をしてから刃と繰り抜いた材料を外しましょう。

  • ある程度大きな穴はホルソーで簡単にあけることが可能です。
    穴の径が大きい分、回転の負荷が手にもかかりやすいので、しっかりと電動ドリルを握り、無理のないように作業するようにしてください。

まとめ

  • ただ穴をあけると言っても、複数の種類の工具を使用します。
    どういう加工をしたいのかによって、それぞれ使い分けてみてくださいね。