ねじやビスはDIYでは欠かせない材料の一つ。木と木、木とその他の材料を留めるのに使用します。
木ねじの種類と選び方
木ねじとは
木ねじの基礎知識
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木ねじの用途・役割とは
木ねじと書いて「もくねじ」と読みます。木材に入り込んでいき、固く締め付けて留めるねじのことです。先端がとがっていて、全体の3分の2ほどがねじ、残りは円筒のままの作りになっています。 ねじでの組み立ては、重いものを入れたり持ち上げたり、しっかり固定するなど強度の必要なものを作る場合に向いています。DIYなどで木材同士の組み立てをする際に「ねじ」か「釘」か悩むこともあると思いますが、釘は手軽に打ちもむこともできますが簡単に抜けてしまう性質もあり、締めれば簡単には緩まず、抜くときはドライバーでいつでも外せる木ねじを使用することをおすすめします!
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木ねじを使用する前には下穴を
ねじを使用する場所にあらかじめ「下穴」をあけておくと仕上がりが美しく、作業性もアップします。ドリルや錐(きり)を使用し、ねじの太さの70%ほどの径の穴をあけましょう。あけた穴が大きすぎると、ねじがきかなくなるので注意が必要です。 木材に直接ねじを締めていくこともできますが、木が割れてしまう、ねじが斜めに入ってしまうなどの原因となります。
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木ねじの素材と特徴
素材によって耐久性や色、向いている使用環境が違います。
【ステンレス製】錆びにくい、強度高、熱でねじ切れることがある
【鉄製】錆びる、安価、メッキの種類により色、耐食性が変わる
【真鍮製】金色、柔らかく小さいねじが多い
木ねじの種類と使用シーン
皿木ねじ(皿頭)
- 木工用
- 軸が少し太い
- 全体的に少し短め
丸木ねじ(丸頭)
- 木材の上に金属プレートを取り付ける時
- ねじ頭が出る
コーススレッド
- 木工用粗目造作用ねじ
- ねじ山が大きい
スリムビス
- 木工用造作用ねじ
- 木割れしにくい
ミニビス
- 建築内装用
- 釘のように細い
その他
- プラスチック
- 薄鋼板など
木ねじの種類と特徴
一覧
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皿木ねじ(皿頭)
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丸木ねじ(丸頭)
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コーススレッド
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スリムビス
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ミニビス
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その他
皿木ねじ(皿頭)

頭部が円錐型の皿頭は、木材に埋め込んで使用することで、ねじと部材の上面をフラットに仕上げることが可能です。ねじ頭が飛び出ていると困る場所にピッタリ。円錐状の掘り込みを作ることでさらに美しく仕上がります。
丸木ねじ(丸頭)

丸く盛り上がった形状で、打ち込んだ後その頭が飛び出している状態の仕上がりです。部材との接地面が大きいため緩みにく、くしっかりと固定できます。木材の上に金属プレートを取り付ける時などに使用します。
コーススレッド

コーススレッドとは木工用粗目造作用ねじの一種です。コースとは粗い、スレッドとはねじ山を意味します。深く鋭いらせん状のねじ山が、木材の繊維を切り進み、木材をがっちりと捉えます。そのため木材同士を締結させる力が強く、簡単に引き抜けることはありません。ねじが太い分木材が割れやすいので下穴をあけて作業することをおすすめします。
スリムビス

コーススレッドよりもさらに木割れしにくく工夫された木工用ねじ。全体的に細く、ねじが浅めで間隔が細かくなっています。最大の特徴は、先端から中ほどまで縦に切り込みが入っていて、その部分が錐(きり)の役割をするため、ねじ自身が穴をあけながら入り込んでいくので、下穴をあけなくてもきれいに仕上げることが可能です。
ミニビス

木工細工用、建築内装用で使用される木ねじ。釘のように細い上、ねじ頭も小さいので打ち込み後に目立ちにくいです。電動工具を使用して組み立てる際には、ねじが細い分、折れたり熱や摩擦で切れたりすることも多いので無理な力を加えないように注意が必要です。
その他

木ねじにそっくりな、「タッピングネジ」「ドリルねじ」というプラスチックや薄鋼板に使用するものもあります。木ねじがない場合に代用することも可能ではありますが、専用ねじではないので、木痩せによる締結の力・保持力の対応が難しくなります。
木ねじの選び方
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ねじの長さ
種類ごとに長さがたくさん用意されています。下地になる木にしっかりと固定され、突き抜けていないことが重要です。目安は、取り付けたい板・物の厚みの2~3倍程度の長さであるか、下地になる木に20mm以上ねじが食い込んでいる長さであれば十分です。
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全ねじと半ねじ
コーススレッドには全体にねじが切ってあるものと、3分の2程度までしかねじが切られていないものと2種類あり、それぞれを 全ねじ・半ねじ と呼びます。
【半ねじ】木のパーツ同士を組み立てる際に使用します。ねじの切られていない部分に当たる頭側の材料ではねじは空回りするため、締め付けるほどにねじの効いている材が引き寄せられて密着し、強く固定される仕組みになっています。
【全ねじ】どの材料にもねじが効いている状態となるため、少しでもすき間ができてしまうと密着しないままねじが入り込み、ぐらつきやゆがみの原因となりますので1からの組み立てには向きません。しかしすでに組み立てたるものの補強には強い保持力で抜群に効果を発揮します!